フィルタ

天気予報によると,今日ぐらいから当分の間,梅雨空のようです。雨がしとしとと降り,カエルのうれしそうな鳴き声も近くから聞こえてきます。今朝は,校庭にはとても多くのスズメやツバメが舞い降り,せっせと地面をつついていました。動物の鋭い勘で雨を察知し,急いで餌探しをしていたのでしょうか。登校してきた子どもたちも,普段とは一変した校庭の様子に驚いていました。さて,いよいよ7月に入りました。今年度は,休校期間があったため,体感的には1学期の半ばを迎えているように感じますが,カレンダー上では1学期末です。残り1か月で,臨時休校による学習の遅れをおおむね取り戻すとともに,1学期のまとめもしていきたいと思います。最近,首都圏を中心に新型コロナウィルス感染症の新規感染者が増加しており,気になるところです。みなさんで,感染予防に努めてまいりましょう。

今アメリカでは,人種差別の問題が顕在化し,人種差別撤廃を求める運動が,アメリカ国内はもとより国境を越えて世界中へ広がりを見せています。一方,日本国内では,新型コロナウィルス感染症にかかわり,感染者や医療従事者への偏見や差別も発生しており,その解消が強く求められています。偏見や差別は,誰の心の中にも大なり小なり発生するものです。私たちは,そんな心の中をしっかり見つめ,偏見や差別意識を決して行動化せず,むしろ人権尊重の精神でそれらを覆い尽くし,皆無にしていくように努めていく必要があります。人権が尊重される社会は,誰にとっても平和で住みやすい社会です。そんな社会を形成する担い手を学校教育の中でも育てていく必要があり,本校ではすべての教育活動の基盤に人権教育を据えています。「21世紀は人権の世紀」と言われています。この理念を全世界の人々が共有し,平和で住みよい世界が一刻も早く実現することを願っています。

本校では,今,ツバメの巣作りが盛んです。先日,あるテレビ番組で「ツバメはなぜ人家の軒先に巣を作るのか」ということについて扱っていました。答えは,「人家の軒先なら,カラスやヘビなど,ツバメを狙う天敵が人を恐れて近付かないので,ツバメにとっては安全だから」ということでした。また,日本人は古くから,ツバメが巣作りをするとその家に幸福をもたらすとして,ツバメを大切にしてきたことも関係あるそうです。ツバメにとっては,人の姿が見える人家をあえて選んでおり,逆に人が住んでいない空き家には巣を作らないそうです。そうしてみると,本校は,人の姿がたくさん確認でき,ツバメにとってはとても安心できる場所なのでしょう。今週から,学校もいよいよ本格稼働します。本校にも,ツバメのさっそうと空を舞う姿とともに,幸福をもたらしてほしいと思います。

岡山県も緊急事態宣言が解除され,本校も5月21日の学校再開にやっとこぎ着けました。再び学校に子どもたちが戻ってくることをたいへんうれしく思います。しかしながら,緊急事態宣言の解除は,決して安全宣言ではありません。早くからコロナの押さえ込みに成功したと言われていた国々でも,再び感染者の増加が見られます。ほんの少しの油断が,これまでの努力を水泡に帰すことになります。緊急事態宣言が解除されても「新しい生活様式」を粛々と実行していくことが求められています。学校としては,できうる限りの感染予防対策を実施し,子どもたちの健康と命を守りながら,教育活動を進めてまいります。コロナとは長い付き合いになりそうです。一日も早くこの長いトンネルから抜け出すことを願っています。

新型コロナウィルス感染症拡大防止のため,5月6日まで臨時休校中です(4月28日は登校日)。子どもがいない学校は,閑散としています。やはり,子どもの声はいいものです。大人に元気を与えてくれます。今,人との接触を減らすことから,全国的に老若男女を問わず,自宅で過ごす人が増えています。その代わりにオンラインでの飲み会も増えているそうです。人は,人と同じ時間を分かち合いたい,誰かといっしょにいたい,という本能がそうさせているのでしょう。このことは,子どもも同様でしょう。子どもも例えば学校という多くの集団が構成される場にいて,人とのかかわり方を学び,互いに影響し合って成長していくものです。言葉を替えると,「絆」の中で育つ,ということでしょう。人とのかかわりが減っている今,改めて「絆」の大切さを実感します。